在宅勤務で注意すべき4つの課題と解決方法とは?
2022.07.22
柔軟な働き方としても多くの企業で導入されている「テレワーク」。新型コロナウイルスの影響もあって、テレワークの導入を検討する企業も増えてきています。テレワーク及び在宅勤務時はどのようなことが課題に挙げられるのか、またどのように解決すべきなのか気になる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、テレワーク・在宅勤務時の課題と解決策について解説します!
【目次】
1.テレワークとは
2.テレワークの導入状況
3.テレワーク導入後に起きる4つの課題や問題
4.在宅勤務のネガティブ要素を解消する解決方法とは?
5.成功事例
6.ICT・クラウドツールを使ったテレワークのメリットと効果について
7.まとめ
1.テレワークとは
ますは、テレワークについて解説していきます。
テレワークという言葉、現在は広く知られていますね。テレワークの語源となっているのは、「tele=離れたところ」+「work=働く」という2つの言葉です。テレワークとは、これらの言葉を合わせて作られた造語となっています。インターネットやITツールを活用して、場所や時間に制限されることのない多様な働き方として多くの企業で導入されています。テレワークというものは在宅勤務をはじめ、様々な勤務形態があり、それらを総称してテレワークと呼んでいます。
〇在宅勤務
文字通り、自宅を就業場所として仕事をすることです。在宅勤務をすることで通勤時間の削減や体力的・精神的な負担を減らすことができます。新型コロナウイルスの感染防止策としても、多くの企業が導入している働き方です。
在宅勤務を詳しく知りたい!という方はこちらの記事をお読みください。
→「在宅勤務とは?テレワークとの違いや導入時にすべき3つのポイント」
→「在宅勤務とは?テレワーク導入時の手当について解説!」
〇モバイルワーク
喫茶店等を就業場所とし、移動中や移動の間に仕事をするという働き方です。場所にとらわれることなく仕事ができるので、より効率的に働くことができます。
〇サテライトオフィス/コワーキングスペース勤務
企業のサテライトオフィスや一般的なコワーキングスペースなどを活用し、自社専用オフィスや共同オフィスを主な就業場所とする働き方です。自宅では仕事に集中できないという従業員は自宅に近い場所、また、訪問先に近い場所を利用することで通勤時間の削減が可能になってきます。
また、遊休施設を活用することでオフィスコストを抑えることもできます。
テレワークがしたい!という中小企業様へおすすめの記事はこちら!
→「テレワークができないなんて言わせない!中小企業向けマニュアル」
2.テレワークの導入状況
実際のテレワーク導入状況はどのようになっているのでしょうか。国土交通省から発表されたデータによりますと、2020年のテレワーク実施者は9.8%、2021年3月時点では19.7%と、倍増しています。やはり緊急事態宣言中にテレワーク実施者が増えたようです。
2020年4月~5月、新型コロナウイルス感染拡大防止のために発令された緊急事態宣言中にテレワークを実施していた人の割合は全国で20.4%。しかし、緊急事態宣言解除後16%台に減少しています。
気になる岡山のテレワーク率ですが…
2020年5月に調査された岡山のテレワーク実施率は8.9%!同時期の全国で一番テレワーク率の高い東京都では48.1%です。岡山でテレワークを実施している人は10%に満たないそう…数値に出してみると岡山はまだまだテレワークが進んでいないようです。
現在新型コロナウイルス感染症の影響により、緊急事態宣言区域やまん延防止等重点措置区域に指定されている場合、出社率7割削減を目指すよう要請されています。しかし企業での出社率7割削減をするのは難しい様子…。
そんな中、ネットリンクスでは新型コロナウイルス感染症が流行するより前に従業員が全員テレワークができるようにしており、初めて緊急事態宣言が発令されてからすぐ、全員がテレワークに切り替えることができました。そして、出社率7割削減が実現できています!
岡山で働いている方でテレワークと導入したいという方は、テレワーク先駆者百選にも選ばれたネットリンクスにご相談ください!
参考・参照資料: 国土交通省「テレワーク」実施者の割合が昨年度から倍増!~令和2年度のテレワーク人口実態調査結果を公表します~
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001391075.pdf
参考・参照資料:総務省 テレワーク推進に向けた政府の取組について
https://www.soumu.go.jp/main_content/000433143.pdf
参考・参照資料:パーソナル研究所 第三回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/research/assets/telework-survey3.pdf
3.テレワーク導入後に起きる4つの課題や問題
テレワーク導入後には様々な課題が出てきます。ここでは、テレワーク導入後における課題点や問題について解説していきます。
課題1 コミュニケーションの不足
テレワークを行う際に大きな問題とされるのがコミュニケーション不足です。オフィスで社員が一斉に仕事をするのとは違って、テレワークだと周りに人がいないので気軽に話す機会が無くなってきます。そのため、情報伝達不足が生じたりなどのチームワークに支障が出る可能性があります。
現状、誰がどんなことに困っているのかが分からないと、従業員のモチベーションが下がる原因にも繋がってしまいます。
課題2 従業員の労働実態の把握が困難
テレワークを導入するうえでのデメリットとして勤務実態の把握が困難であることが挙げられます。プライベートとのオンとオフの切り替えが難しい従業員がいることもあり、労働時間が長くなったり、深夜労働やサービス残業をしてしまう等の可能性も考えられます、そのまた逆も然り。残業代の未払い、働きすぎや評価の不公平性などを防ぐ必要があります。
課題3 テレワークをする従業員の管理や評価のしにくさ
オフィスで顔を合わせて働くときと違ってテレワークをする従業員は目が届きづらく、上司による部下の管理のしにくさが課題として挙げられます。
またテレワークを行う従業員も「上司からの指示が受けづらい」「現在進めている業務に加え、新たに指示を出された場合どちらを優先すべきか判断しづらい」といったような課題が挙げられます。仕事ぶりを直接上司に見られていないため、きちんと仕事をしていることを把握されているのか、人事評価は適切にされているかなどの不安もでてきます。
課題4 セキュリティに関するリスク
テレワークのデメリットのうちもっとも懸念されるのが、情報漏洩などのセキュリティに関するリスクについてです。テレワークはオフィス外で仕事をすることです。自宅やコワーキングスペースだけでなくカフェや図書館などで仕事をする場合、第三者の目に情報が入る可能性があります。
移動しながら働く従業員の使用するパソコンやスマートフォン等のセキュリティ対策を十分に行う必要があります。
4.在宅勤務のネガティブ要素を解消する解決方法とは?
上記で示した通り、在宅勤務及びテレワーク時には大きく4つの課題があります。
課題1から順に、解決方法を解説していきます!
課題1 「コミュニケーションの不足」解決方法
テレワーク時の最大の難点といえるものが、社内のコミュニケーション不足。オフィスで仕事をしないのであればどのようにしてコミュニケーションをとるかといいますと、ズバリ「チャットツール」や「オンライン会議ツール」の活用です。
在宅勤務時、困ったことが発生したけどメールでは見てもらえるか分からないし、電話だと少し気が引ける…そんな時に、「チャット」であれば既読機能やリアクション機能で相手がメッセージを確認してくれたかが分かります。そして、相手の都合の良い時間で返事をしてもらえるというメリットがあります。
「チャットツール」の活用時の注意点です。文章のみでの意思疎通にはやはり限度があります。急ぎの件や重要な件に関しては、チャットをしたうえで、電話も活用するとより正確な内容を確実に相手に伝えることができます。
また、大人数での話し合いの場を設ける際には、チャットでは難しいので「オンライン会議」を活用しましょう!声だけでなくお互いの顔を見合わせてディスカッションできたり、会議を録画することも可能ですので、テレワーク時には活用すべきツールです。
「オンライン会議」活用時の注意点です。顔が見えるといえどやはりオンライン。近くに人がいないということで反応が鈍くなったり、テレワーク時の周りの状況によっては相手の話に集中できなかったりします。静かな暗い会議では発言しづらい状況になってしまいます。
オンライン会議を行う際にも、実際の会議と同じように相槌をうったり、相手の話を聞いていることが分かるような反応をすることを心がけましょう。画面が小さかったり、暗かったりするので、普段よりも大きく表現すると相手にも伝わります。
課題2 「従業員の労働実態の把握が困難」解決方法
テレワーク、特に在宅勤務ではプライベートとのオン/オフの切り替えが難しく、労働時間が長くなったり、深夜労働やサービス残業をしてしまう人も出てくるでしょう。姿が見えないからら分からないし、止めようがありません。そんな就業ルールに関しての解決策としては、テレワーク時の就業ルールを明確にする、または勤怠管理システムを導入することです。
メールやチャットで勤怠を報告する就業ルールを設けたり、パソコンだけでなくスマートフォンでも利用できる勤怠管理システムを導入するなど、自社に適したツールを活用してカバーしていきましょう。
課題3 「テレワークをする従業員の管理や評価のしにくさ」解決方法
「働いている姿を見ることができない」と、評価をしようにも評価しづらい部分がある…実はこの課題を解消するためには、常に目の届く場所で部下を監視しておく必要があるという考え方を改めることが重要です。労働時間の長さではなく、仕事の成果を評価するという制度を採用することで、テレワークなどの多様な働き方に対応できるようになります。
また、従業員からも「上司からの指示を受けづらい」「仕事の優先順位が分からない」などの声が挙がります。これに対しては、テレワークを行う従業員の業務にかかる時間や難易度を管理職が把握する必要があります。
テレワークをする従業員の状況を踏まえ、顔を合わせて仕事をしていなくても適切な指示ができるように、仕事の納期や指示の出し方を決めておくと、テレワークでもスムーズに業務を進めることができます。
課題4 「セキュリティに関するリスク」解決方法
セキュリティに関してのリスクがあるのでテレワークに踏み出せない、という企業様はとても多いのではないでしょうか。
「インターネットに接続しようとしたら公共の無線LAN(Wi-Fi)に接続してしまった」、「自宅のインターネット回線を使用して仕事をしていたら情報が漏れていた」等のトラブルが発生しないよう、テレワークを行う際には社内のセキュリティポリシーを見直す必要があります。
解決策としては、テレワークをする従業員を対象とした情報セキュリティやトラブル時に対応できるような研修を社内外で定期的に行うと良いでしょう。セキュリティに関しては、テレワークをする従業員一人一人の意識が大変重要になってきます。
会社の大切な情報を守るために会社全体が一丸となってセキュリティに関する意識を高める必要があります。
「どのセキュリティソフトを利用すればよいか分からない」という方もぜひ、ご相談ください!
5.成功事例
ここではテレワーク先駆者百選に選ばれているネットリンクスのテレワーク導入の成功事例の一部をご紹介します。
《業務面》
ネットリンクスではまず、社内のペーパーレス化を行いました。テレワークを行う上でペーパーレス化は必要不可欠です。ペーパーレス化を行うことで、テレワークでも必要な資料を簡単にアクセスすることができています。ネットリンクスでは、セキュリティに優れた「クラウドストレージBox」を活用しています。
ペーパーレス化を行ったとしても、やはりどうしても社内でしかできない作業というものは出てきます。そこで、ネットリンクスが導入したのは「リモートアクセスツール」です。
自宅のパソコンから社内のパソコンにアクセスでき、遠隔で操作することが可能。社内でしかできない作業も、テレワーク中に行うことができるようになりました。
また、RPA(人がパソコンで行う定型作業をロボットが自動で行ってくれるもの)を導入したことで、社内でロボットが代わりにに作業を行ってくれるため、出社する必要がなくなった作業もあります。
クラウドストレージBoxについて詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。
→「場所もデバイスも選ばない!クラウドストレージ『Box』の魅力」
→「今すぐチェック!オンラインストレージのセキュリティリスク」
《コミュニケーション面》
コミュニケーション面に関してネットリンクスではビジネスチャットアプリ「chatwork」を活用して、従業員同士でコミュニケーションが取れるようにしています。
在宅勤務中、これから開始する作業や、今身の回りで起こっていることを自由につぶやける「分報チャット」、困ったことがあれば誰かが助けられるよう「ヘルプミーチャット」というグループチャットを設けています。在宅勤務中は一人で仕事をするので少し孤独感がありますが、このようなグループチャットがあることで人の温かみを感じる場面が多くあります。
また、朝礼と終礼をオンライン会議ツールZoomで行っており、従業員同士がお互いに顔を合わせて一日が始まり、顔を合わせて一日が終わります。ですので、全く顔を合わせない日はありません。お互いの元気な姿を見ることで、今日も頑張ろう!とモチベーションも上がります。
6.ICT・クラウドツールを使ったテレワークのメリットと効果について
ICT・クラウドツールを活用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
1.コスト削減
テレワークを導入することにより毎日全員が出社する必要がなくなるため、出社する従業員の割合が減ってきます。それにより、オフィススペースの削減が可能になったり、オフィスの光熱費等の削減が可能になってきます。
また、自宅や自宅近くや訪問先近くで就業することによって、通勤費や出張費の削減にも繋がります。
テレワークを行うにはペーパーレス化も少しずつ必要になってきますので、ペーパーレス化を行えば印刷代や用紙代、書類を保管するために必要なコストも削減することができます。
2.事業持続性の確保
現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止策としてテレワークの導入を検討する企業が増えてきています。
今回のような感染症だけでなく、地震や台風、大雪などの災害が発生した際に事業を止めることなく継続することは、企業として大変重要なことです。
日ごろからテレワークを運用してオフィス以外での働き方に慣れておくことで緊急事態が発生した際にも事業を止めることなく継続させることが可能になります。
3.人材の確保
人材の確保において重要なことの一つとして「場所にとらわれない働き方」ができることがあげられます。テレワークは通勤が困難な人や育児をしている人にとっても働きやすい勤務環境です。
従業員ぞれぞれの生活の変化に対応し、退職や転職以外に選択肢があれば優秀な人材の離職を防ぐことができます。
4.ライフワークバランスの向上
通勤時間や移動時間の削減が可能になるため、通勤・移動時間にかけていた時間を別の時間に充てることができます。自由に使える時間が増えるので勉強時間に充てたり、リラックスする時間に充てたり、各々のライフワークバランスが向上します。
また、子育てや介護と並行しながら働かれる方にとって、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方が行えることは大きなメリットですよね。
テレワーク時に活用できるITツールのご紹介をしている記事はこちら!
→「テレワークとは?テレワーク導入におけるメリット・デメリット!」
7.まとめ
いかがでしたでしょうか。テレワークを導入するとコストを削減できたり、従業員のモチベーションアップにもなり、生産性の向上にも繋がっていきます。しかし、社内でのコミュニケーションが不足したり勤務実態の把握が難しかったりと、顔を合わせて働くことができないことによって様々な課題が発生します。
しかしその課題もITツールを活用することによって解決することができる、ということをお分かりいただけたのではないでしょうか。
どのようなツールを活用するか、どのようなルールで勤務を進めていくのは企業様ごとで異なってきますので、自社に合ったルールの策定とITツールを活用することで、より良い成果を生み出すことができるでしょう。
また、岡山県でのテレワーク導入率はまだまだということがよくわかりました…!岡山県で多様な働き方ができるよう、この際にぜひテレワークの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
テレワークの導入をお考えの方、テレワークの活用方法が分からないという方は、ぜひネットリンクスへご相談ください!
最初のご相談からテレワーク導入後のフォローまで、OneStopで対応させていただきます。
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お待ちしております!