在宅勤務手当とは?テレワーク導入時の手当について解説!

2021.08.31

皆さんの会社では在宅勤務の導入はされていますか?在宅勤務を導入すると通勤時間の削減や体力、ストレスなどの負担を減らし、より効率的に仕事ができるといったようなたくさんのメリットがあります。
在宅勤務を導入しようとしているけど、備品や電気代などはすべて従業員が負担しなくてはいけないのでしょうか…?そのような疑問をお持ちの方へ、在宅勤務の導入に際しての手当について解説していきます。

①テレワークとは

まず、テレワークとはなにかを簡単に解説していきます。

テレワークとは、「tele = 離れた所」「work = 働く」という言葉を合わせた造語となっています。インターネットやITツールを活用し、場所や時間に制限されることのない多様な働き方として多くの企業で導入されています。テレワークには、在宅勤務をはじめとしたさまざまな勤務形態があり、それらを総称してテレワークといいます。

モバイルワーク

移動中や移動の間に喫茶店等を就業場所とする働き方のことです。場所にとらわれない効率的な働き方をすることができます。

サテライトオフィス/コワーキングスペース勤務

企業のサテライトオフィスや一般的なコワーキングスペースなど、自社専用オフィス・共同オフィス等を就業場所とする働き方です。訪問先従業員の自宅に近い場所を利用することで通勤時間の削減、または遊休施設の活用でオフィスコストを抑えたりすることができます。

②在宅勤務手当とは

〇在宅勤務手当とは

みなさんは在宅勤務手当というものをご存じですか?近年、在宅勤務を導入する際に「在宅勤務手当」というものを支給する企業が増えてきています。

在宅勤務では通勤時間の削減や体力的・精神的な負担を軽減することができる一方、従業員の自宅の通信設備やデバイス不足が原因でオフィスワーク時と同じような環境下で働けないということが課題となっています。そこで椅子やデスク、ディスプレイ、通信設備などを会社側から支給し、オフィスで働いているときと変わらない環境で仕事に取り組んでもらおうという仕組みになっています。

2020年、新型コロナウイルスの感染予防策として在宅勤務やテレワークを実施する企業が増え、その最中に新たな課題が増えました。それは、「在宅勤務をしたことで今までより多くの光熱費や通信費が発生し、家計に負担がかかるようになった」という事実です。在宅時間が増えたことでエアコンなどで電力消費量が上がったことなども従業員の負担となったようです。

このような状況を解決するために導入されるようになったのが在宅勤務手当というものになっております。

〇在宅勤務手当のメリット

在宅勤務手当は従業員だけでなく企業側にも多くのメリットがあげられます。

1 コスト削減

在宅勤務手当の導入にあたって、最初は従業員の自宅での勤務環境を整えるためにコストがかかりますが、長期的に考えると企業にとってコスト削減につながります。通勤手当は企業にとっても大きな負担となりますね。在宅勤務手当を支給すると、支給された従業員は通勤する必要がなくなりますので通勤手当を支給しなくてもよくなります。
光熱費などの補填として在宅勤務手当を月に一万円支給する場合、毎月それ以上を通勤手当に支払っているのであれば差額分がコストの削減になります。

2 働き方の多様化

在宅勤務が行われる背景として、新型コロナウイルスの感染拡大防止以前から働き方改革の一環として注目されていたことがあげられます。育児や介護などと仕事の両立など、柔軟な働き方への対応は貴重な人材の離職を防ぐことができるので企業にとっても大きなメリットです。
このような働き方の多様化を実現するためにも、在宅勤務の導入と一緒に在宅勤務手当の支給を検討する企業が増えています。

3 従業員のモチベーション向上

従業員が安心して働ける環境をつくることも企業の大切な役割です。在宅勤務手当の導入は、出社に際して新型コロナウイルス感染症に不安を覚える従業員が、生活を圧迫することなく十分に仕事に取り組むことができるようにすることも可能です。

③在宅勤務手当の支給方法と注意点

在宅勤務手当を支給する際の原資はどうしたらよいのかと悩む方も多いのではないでしょうか。在宅手当をそのまま導入するとコストがかかってしまいますね。そこで、これまで通勤手当に充てていたコストを在宅勤務手当に充てる企業が多いようです。

〇在宅勤務手当の支給額について

支給額や負担額については法的に決まってはいません。ですので企業ごとに異なった支給額となっています。ただ、労働基準法には「労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項を就業規則に定めなければならない」(第89条5号)と規定されています。在宅勤務手当を導入する際には、企業が負担する費用はどのくらいかといったルールを明確化しておきましょう。

こちらは在宅勤務手当の支給例です

・毎月一定額を在宅勤務手当として支給する

・業務使用分の費用を在宅勤務手当として支給する

・在宅勤務に必要な備品(パソコン、ルーターなど)を現物で支給する

〇在宅勤務手当は課税対象なのか?

在宅勤務手当は課税対象にあたります。つまり、交通費の支給を取りやめ在宅勤務手当を支給すると、在宅勤務手当分の金額が課税対象となり手取りが少なくなるという事態に。
しかし、交通費は実費補填ですが、在宅勤務手当の使い道を社員に任せられていることが多く、必ず手取りが少なくなるというわけではありません。在宅勤務手当を支給すること自体はさほど難しいものではありませんが、交通費と違って課税対象となりますので、課税処理に少し手間がかかるようになります。
支給方法によってどのように税額計算をするのか等も変わってきますので、注意したいところですね。

また、在宅勤務を導入する際には従業員への周知を忘れずに。備品や光熱費、通信費等についてどのように支給するのか、支給額の設定等は法的に決まっているものではありません。きちんと明確化し就業規則へ追加するなどして、従業員と企業が互いに納得できるような形で支給額の設定をしていきましょう。

④まとめ

在宅勤務の導入にあたって環境を整える際に、デスクや通信設備などのすべてが従業員負担では、生活が圧迫されてなかなか在宅勤務を受け入れられない方も多くいらっしゃるかと思われます。
働きやすさを考えて在宅勤務の導入を考えたのに、逆に従業員の負担になってしまい、最終的に在宅勤務はやはり無理だとなってしまっては勿体ないですよね。通勤時間の削減・体力や精神力の消費を低減させ、かつオフィスワークと同様の環境を整えるためにも、在宅勤務手当の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

そもそも、在宅勤務やテレワークの導入を詳しく知りたい!という方はこちらの記事をお読みください!
「テレワークとは?テレワーク導入における3つのメリット・デメリット!」
「テレワークができないなんていわせない!中小企業向けマニュアル」

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最後までご覧いただきありがとうございました!
次回の記事もお楽しみに(^^)/

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