いまさら聞けないクラウド用語IaaS・PaaS・SaaSをスッキリ理解

2025.07.07

こんにちは!岡山のIT・経理コンサルティングのネットリンクスです。
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今回は、いまさら人に聞けないけど実はよく分かっていない!? クラウド用語IaaS・PaaS・SaaSについて分かりやすく解説します。

「クラウド」ってそもそも何?

「クラウド(Cloud)」は、もともと「雲」を意味する言葉ですが、ITでは「インターネット上のサーバーやサービスを使う仕組み全般」である「クラウドコンピューティング(Cloud Computing)」のことを指します。
自分のPCや社内サーバーにソフトやデータを置く代わりに、インターネット越しに必要なものを必要なときに使えるのが特徴で、雲のようにどこにあるか意識せず利用できるのが名前の由来です。

クラウドを使うメリット

  • 場所を選ばずアクセスできる
  • 自分で物理サーバーを管理・運用する必要がない
  • 必要に応じてすぐ拡張・縮小できる(スケーラビリティ)

インストールや機材管理が不要で、どこからでもアクセスできるのが大きな魅力です。

クラウドサービスには種類がある

クラウドを活用したサービスは、「どこまでを提供してくれるか」で大きく次の3種類に分かれます。

  1. IaaS(Infrastructure as a Service)(インフラまで提供)
  2. PaaS(Platform as a Service)(開発環境まで提供)
  3. SaaS(Software as a Service)(完成ソフトを提供)

それぞれ「as a Service」という名前の通り、「サービスとして提供する」のがポイントです。
中でも、すぐに使える便利なソフトを提供してくれるのがSaaSというサービス形態です。
SaaSは準備不要ですぐに業務改善が始められるため、多くの企業に支持されています。

IaaS(イアース)とは?

IaaS(Infrastructure as a Service)は、サーバーやネットワークなどインフラを貸してくれるサービスです。
自由度は高いですが、自分でOSやソフトを構築・管理する必要があり、専門知識と手間がかかります。

IaaSの例

  • Microsoft Azure Virtual Machines → サーバーをクラウドで
    Windows ServerやLinuxなど、用途に合わせたサーバーをすぐに構築できます。
  • Google Compute Engine → サーバーをクラウドで
    強力な仮想マシンを使い、世界規模のインフラで高速かつ安定したサーバー環境を構築できます。
  • IBM Cloud Virtual Servers → サーバーをクラウドで
    多彩なOSやカスタマイズ性を持ち、大規模システムから実験用環境まで柔軟に対応可能です。

IaaSはこんな人におすすめ!

  • 高度な技術力があり、独自環境を作りたい企業
  • サーバー構成やOSから細かく管理したいケース

PaaS(パース)とは?

PaaS(Platform as a Service)は、アプリ開発に必要なプラットフォームを提供するサービスです。
環境構築やOS管理を任せられるので、開発に集中できますが、開発専門チームが必要です。

PaaSの例

  • Microsoft Azure App Service → アプリ開発をクラウドで
    WebアプリやAPIを高速に構築でき、自動スケールやDevOps機能も備えています。
  • Google App Engine → アプリ開発をクラウドで
    サーバーやインフラ管理を気にせず、コードを実装するだけでWebアプリを公開できます。
  • Heroku → アプリ開発をクラウドで
    Gitを使った簡単なデプロイでアプリをすぐ公開でき、スケーリングも柔軟です。

PaaSはこんな人におすすめ!

  • 自社アプリを作って運用したいが、インフラ管理は任せたい場合
  • 技術者主体の企業やITサービス事業者

SaaS(サース)とは?

SaaS(Software as a Service)は、完成されたソフトをインターネット経由でそのまま使えるサービスです。
短期間で業務を改善したい企業に最適で、導入・運用負担を最小化できます。
バージョンアップやセキュリティ管理もベンダーが対応するため安心です。

SaaSの例

  • Box → ファイル保存・共有をクラウドで
    社内外と安全にファイルを管理・共有できるクラウドストレージサービス。多彩な権限設定やバージョン管理により、企業の機密情報も安心して取り扱えます。
  • kintone → 業務アプリ作成をクラウドで
    自社専用の業務管理アプリをプログラミングなしで作れるクラウド型アプリ作成プラットフォーム。日報、案件管理、顧客管理など幅広い業務に柔軟に対応できます。
  • Zoom → ビデオ会議をクラウドで
    遠隔地と簡単にオンライン会議やウェビナーを開催できるクラウド型ビデオコミュニケーションツール。高画質・高音質で、チャットや画面共有機能も充実しています。

SaaSはこんな人におすすめ!

  • IT担当者が少ない中小企業やチーム
  • 今すぐツールを使い始めたい方
  • サーバーやOS管理に時間をかけず、本業に集中したい方

IaaS・PaaS・SaaSを比較してみよう

それぞれの特徴は理解できたでしょうか?
でも「結局どれが自社に合うの?」と思った方もいるはずです。
ここではIaaS・PaaS・SaaSを一目で比べられるように、提供範囲や管理の負担などを表にまとめました。
導入を検討するときの参考にしてみてください。

比較項目 IaaS PaaS SaaS
提供範囲 インフラ 開発環境 完成ソフト
管理の負担 自分で全て 開発だけ自分で ほぼ不要
導入スピード 遅い 中くらい 早い(即利用可)
おすすめ度 高度な技術者向き 開発専門チーム向き 誰でも使いやすい

クラウドとIaaS・PaaS・SaaSの違い

「クラウド」とは、ソフトやデータを手元のパソコンや自社サーバーに置かず、インターネット経由で必要なサービスを利用する仕組み全般のことです。
一方で「IaaS」「PaaS」「SaaS」という言葉は、クラウドサービスを利用する際に、どの範囲までをサービスとして提供してもらうかを示しています。

特にSaaSは、サーバー管理やアップデート作業などのITインフラに関する知識がなくても、必要な機能をすぐに業務に取り入れられる形態です。
このため中小企業から大企業まで、業種や規模を問わず幅広く採用が進んでおり、「まずはSaaSからクラウドを始める」という企業も増えています。

クラウドサービス導入を検討する際のポイント

IT人材や運用体制は十分?

社内にサーバー管理やネットワーク運用ができるIT人材がいるかは重要な判断基準です。
少人数体制や専任のIT担当者がいない場合は、インフラ管理が不要なSaaSを選ぶことで、日常的な保守や障害対応の負担を大幅に減らせ、本業にリソースを集中できます。

必要なカスタマイズ度は?

自社独自の業務フローに合ったアプリや管理画面が必要かを考えましょう。
SaaSでも柔軟にアプリ作成・拡張ができる製品(kintoneなど)を選べば、自社仕様の業務アプリをノーコードで作成でき、IaaSやPaaSでゼロから開発するよりも短期間で導入できます。
逆に、完全独自の複雑なロジックが必要ならIaaS・PaaSも検討が必要です。

コストは?

初期投資を抑えたい場合は、SaaSのサブスクリプション課金が有効です。
自社構築の場合はサーバー購入・設置費用や、運用保守の人件費が大きくなりがちですが、SaaSは初期費用を抑えながら必要な分だけ利用できるため、費用を平準化しやすく、スモールスタートにも適しています。

セキュリティ要件は?

業種や扱うデータの機密性によっては、高度なセキュリティが求められます。
SaaSではクラウドベンダーが多層的なセキュリティ対策や監査対応を行っていることが多く、自社でゼロから強固な環境を構築するよりも、低コストかつ迅速にセキュリティレベルを確保できます。
ただし、業界の規制やポリシーに合わせて、ベンダーの認証(ISO、SOCなど)や運用体制も確認しましょう。

まとめ|まずはSaaSで業務改善を始めよう!

SaaSは

  • 短期間で導入でき
  • メンテナンス不要で
  • 専門知識がなくてもすぐ使える

ため、スモールスタートでの業務改善に最適です。

例えば…

  • Boxを活用すれば場所を選ばない安全なファイル共有が可能です。
  • kintoneを使えば自分で業務アプリを簡単に作成できます。
  • Zoomを利用すれば、場所を問わず高品質なオンライン会議や商談がスムーズに行えます。

SaaSをうまく活用して、本業に集中できる環境を整えましょう!

ネットリンクスではkintoneやBoxの導入をお手伝いしています。
お客様の業務環境に最適なクラウドサービスについてのご相談も承ります。
クラウドサービスの導入を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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