RPA導入前に必見!成功するためのRPAツール選びのポイントを徹底解説
2025.06.23
こんにちは!岡山のIT・経理コンサルティングのネットリンクスです。
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RPA導入は少子高齢化による人手不足対策として有効ですが、目的不明・現場無視・過剰スペック・コスト・サポート・将来性・無料版過信などで失敗しがち。今回は最適なRPA選びのポイントをご紹介します!
そもそもRPA導入はなぜ必要?
皆様もよくご存じのとおり現在の日本では少子高齢化が進んでいます。例えば2025年3月時点の総人口は約1億2344万人。前年同月と比べて約56万人減少しています。年齢別の割合でみると15歳未満や、働き手世代の15歳~64歳の人口減少が著しい一方で、65歳以上の人口は増加傾向です。働き手・未来の働き手が年々減少していっています。知っていても数字で見るとなかなかショックですね。企業としては減少し続ける働き手の穴埋めをするためにITツール導入などで業務を効率するほかありません。
統計局ホームページ/人口推計(2024年(令和6年)10月確定値、2025年(令和7年)3月概算値) (2025年3月19日公表)https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.htm
業務効率化に効くITツールは色々ありますが、RPAツールは人がやっている業務をそのままロボットに丸投げできるようになるため、働き手不足にダイレクトに効くITツールと言えます。複数システムへのデータ転記、定期的なデータ収集やチェック、月末の売上や勤怠、営業データの集計など、それなりに時間がかかるけれど、手順通りであれば誰がやっても同じ仕事はRPAロボットに任せてしまうが正解です。
かつては技術面・費用面での敷居が高く中小企業での導入は見送られがちでしたが、昨今の中小企業向けRPAの登場により日本の中小企業でもじわじわとRPAの導入が進んでいます。中小企業でも導入できるRPAの選択肢が増えたのは喜ばしいですが、逆に種類が多すぎてどのRPAツールを選べば良いのか悩んでいるDX担当者も多いのではないでしょうか?
本コラムではRPAツール選びのよくある失敗をご紹介し、各種RPAツールを分類して解説いたします。みなさまのRPAツール選びの一助となれば幸いです。
こんなはずじゃなかった。RPAツール選びのよくある失敗
まずは、弊社がお問い合わせや個別相談でお客様からお伺いしたRPA導入の失敗ケースをご紹介します。
◆RPA導入。こんなはずじゃなかったのに……
- 「マニュアルが分かりにくくて、何をどうすればいいのか分からない」
- 「導入当初は熱心にみてもらえて1体目のRPAロボットの稼働はバッチリ!でも3か月後からはサポートがまるで繋がらない」
- 「RPAであれもこれもできると聞いていて導入したのに、あれとこれをできる機能は別料金」
- 「大は小を兼ねるということで、とにかく高機能なRPAを導入!しかし高機能すぎて使いこなせませんでした。もっとシンプルで費用の安いRPAもあったのでは」
- 「RPAであれもこれもできる!すごい!……と、喜んでいられたのはITリテラシーの高い担当者がいてくれた時だけでした。彼の作ってくれたRPAをもう誰も改修できません。助けて」
- 「無料で始められるRPAということで導入開始!簡単な業務の自動化は実現できたけど、ちょっと複雑になると機能不足で先に進めなくなってしまいました」
- 「やりたいことはできそうだけど費用が予算と桁違い。RPA導入は見送りました……」
RPAツール選びに起因するRPA導入失敗ケースをピックアップしたのですが、当コラムを読まれている方の中にも覚えのある方がいらっしゃるのではないでしょうか?「RPAツール選びで導入に失敗した」「本格導入にあたって使用するRPAツールを再検討したい」というのはよくある話なのです。
RPAツール選びの失敗原因を解説
RPAツール選びの失敗原因は7つに大別できます。それぞれの失敗原因について詳細に解説します。
1) RPA導入の目的が不明確なまま、ふわふわと曖昧な期待を抱いている
具体的にどの業務をRPAで自動化したいのか、RPA導入で得たい効果などをはっきりしないままRPAツールを選んでしまうケースです。「よく分からないけどRPAを導入すれば何でもできるようになるんでしょ?」という、ふわっとした期待だけでRPAを導入しようとすると失敗しがちです。
目的地が分からないまま乗り物だけ選ぶようなもので、RPAツールを導入しても「何をどこからどうすれば良いのかも分からない」ままランニングコストだけがかかり、宝の持ち腐れになってしまうことも……。海を渡りたいのにスポーツカーを選んでも対岸を見つめることしかできませんからね。
2) 現場のニーズを確認せずに突き進んだ先が行き止まり
RPAの良いところは現場の業務オーダーメイドで自動化できることです。逆に言えば、現場の業務に精通している方の意見が重要で、RPAロボット作成の際には現場の担当者に積極的に関わってもらう必要があります。
現場の業務内容や担当者のITスキルを考慮せず、IT部門や管理職が主導して難解なRPAツールを選んでしまうと、現場担当者がRPAツールを使いこなせなかったり、反発が強まったり、そもそも対象業務の自動に必要な機能がRPAツールに備わっていなかったりでRPA導入が進まないことがあります。
3)あれもこれもできる!すごーい!でもそれって機能過多・オーバースペックでは?
「大は小を兼ねる」と言いますが「帯に短したすきに長し」という言葉もあります。
高機能なRPAツールは確かに多くのことができ、デモを見ると魔法のように便利そうです。しかし、高機能なツールは、その分操作が複雑で導入や運用に専門知識が必要になったり多大なコストがかかりがちです。「実際に使い始めてみたら、ほんの一部の機能しか使用しなかった」ならまだ良いのですが、「機能が多すぎて勉強する意欲がわかずそのままお蔵入り」といった哀しい結末もあり得ます。
4)費用対効果の検討が不足していた
多くのRPAツールには初期導入費とランニングコストが発生します。
ランニングコストとしてRPAツールの費用だけでなく、導入支援費用、保守費用、改修費用、RPA運用に必要な社内人員などの総コストを考慮する必要があります。一般的に導入・保守・改修・運用にかかるコストはツールの難易度に比例して高くなります。安価で高機能なRPAツールでも、操作方法が難しかったらランニングに隠れコストが発生することも忘れないようにしましょう。
中長期的な目線での費用対効果を検討せず、高額な初期導入費だけ支払ったもののランニングコストの検討不足で予算が足らず、途中で導入を断念なんて結末はもったいないですよね。
逆に中長期的な目線で自動化の効果を検討したら、早期にRPA導入する方がコスト削減につながるケースもあります。今後ますます深刻になっていく人手不足と高騰する人件費の考慮も見落とせません。
5)学習コンテンツやヘルプはそろってる?サポート体制の確認不足
RPA導入導入時にはツール学習のためにもサポートや学習コンテンツが必須です。
マニュアル、ヘルプ、トラブルシューティング、困った時のお問い合わせ窓口などのサポートの有無を確認せずに導入し、困った時にっちもさっちもいかなくなる失敗ケースもあります。
6)今しか見えていなかった……将来性の考慮不足
一体目のRPAロボットが完成!業務が自動化で楽になった!やったあ!
では、他の業務も自動化してみよう……と思い立ったのは良いものの機能不足が判明。
無料版のRPAにありがちなのですが、機能制限によって自動化したくてもできないというのもよくある失敗ケースです。
多くのRPAツールは様々なロボットを作成して自動化の範囲が広がれば広がるほど、費用対効果が高まります。将来的に自動化したい業務に必要な機能や他のシステムとの連携など考慮してツール選びをしないと、後で機能不足で泣きを見ることになります。
7) 無料版・安価なRPAツールに期待しすぎ
無料版や、安価なRPAツールを「費用がかからないから」という理由だけで選んでしまうのも考え物です。無料版や安価なRPAツールの多くは機能制限があり、簡単な業務や限られた業務の自動化しかできない可能性があります。
後になって機能が充実した有料版に変更しようとしたら、高価すぎて手が出せなかったなんてケースもあり得ます。
不適切なRPAツールを選んでしまうと、期待した効果が得られなかったり、ムダにコストがかさんだり、活用されないままお蔵入りしてしまうこともあります。
逆に適切なRPAツールを選べば、業務効率化、残業削減、人件費削減に、社員のモチベーションアップや生産性の向上も夢ではありません。
RPA導入成功のカギはRPAツール選定が握っているといっても過言ではないのです!
自社に合うRPAツールは?種類と特徴を解説!
あまたとあるRPAツールから自社に合うものを選び出すのはなかなか大変です。
RPAツール選びの細かいポイントの解説の前に、RPAツールの大まかな分類とそれぞれの特徴をおさえておくのがおすすめです。
RPAツールの大きな分類のひとつは、RPAロボットが動く範囲での分類です。
RPAロボットが動くのはパソコンの中というのは大前提ですが、ひと言でパソコンと言っても範囲は様々です。動く範囲で4種に分類したRPAのメリットとデメリット、そして向いている企業について解説します。まずはこの大分類の中から自社にあったRPAのあたりをつけましょう。
1)デスクトップ型RPA
デスクトップ型RPAは個々のパソコンにインストールして利用するタイプのRPAです。RPAロボットはインストールされているパソコンの範囲内だけで動きます。
パソコンの使用者が普段やっている業務を自動化するのに適しています。スタンドアロンでも利用可能なツールもあり、セキュリティの為にインターネットを繋げられない環境や制限されている環境にも導入できます。
◆詳細解説:デスクトップ型RPAのメリット
-
手軽に導入・利用開始ができる
サーバーなどのインフラ構築が不要なので、比較的簡単に導入でき、すぐに使い始めることができます。
- 既存のアプリケーションの自動化がしやすい
ユーザーが普段使用しているパソコンに入れることができるので、 業務で利用しているExcel、ブラウザ、業務システムなどのアプリケーション上の操作をそのまま再現して自動化できます。
- 比較的安価なツールが多い
サーバー型RPAや高機能なクラウド型RPAなどと比較すると、初期導入費、ライセンス費用ともに安価なツールがそろっています。
- 難易度が低くプログラミング知識が不要な場合が多い
直感的に操作できるツールが多く、非エンジニアでも比較的容易にRPAロボットを作成できます。
IT部門がない会社や現場スタッフ主体で開発を進める場合に向く難易度です。
◆詳細解説:デスクトップ型RPAのデメリット
- RPA起動中はインストールしているパソコンを使用できない
RPAがインストールしているパソコンを操作するため、RPAロボットが動いている間はパソコン操作ができません。ユーザーが普段使用しているパソコンをRPA用パソコンとして使用する場合はRPAの起動時間などを調整する必要があります。
- 管理・統制が難しい
各パソコンに個別にインストールするため、全社的な管理や利用状況の把握が困難になる場合があります。複数のロボットを同時に実行したり、実行状況を一元的に管理したりする機能をもたないツールが多いです。
- 大規模な自動化は厳しい
基本的に個々のパソコン上で動作するため、複数部署をまたがるような大規模な自動化や、複数のロボットを連携させた複雑な自動化には不向きです。
◆詳細解説:デスクトップ型RPAが向いている企業
- RPA担当者が少数の企業
デスクトップ型RPAのデメリットの多くは複数人での利用が難しい点です。RPA専用パソコンのみでの使用や、RPAユーザーが限られている場合はデメリットはほぼありません。
- 中小企業や部門単位でRPAを導入したい企業
中小企業や一部の部門のみでのRPA利用なら、費用面にすぐれたデスクトップ型RPAは十分な費用対効果がのぞめます。
- IT人材がいない、IT部門がない、IT部門のサポートが限られている企業
比較的簡単に導入・運用できるため、IT部門のサポートが無くても導入可能です。
- 特定の担当者の業務効率化を図りたい企業
繰り返し作業が多く、自動化によって業務時間を削減したい個人やチームに適しています。
◆主なデスクトップ型RPAツール
EzRoot https://ottele.net-links.co.jp/rpa/ezrobot/
MICHIRU RPA https://ottele.net-links.co.jp/rpa/michiru/
UiPath StudioX
WinActor Desktop
BizRobo mini
RoboTANG
◆詳細解説:サーバー型RPAのメリット
- 集中管理ができる
全てのRPAロボット、ロボットの実行状況をサーバー上で一元的に管理・監視できます。
- 拡張性と柔軟性高さ
多数のロボットを同時並行で実行したり、複雑な連携処理を構築したりすることが可能です。異なる部門間を横断してロボット同士を連携させるといった自動化に向いています。
- 強固なセキュリティと統制
サーバー上でアクセス制御やログ管理を徹底できるため、セキュリティリスクを低減し、コンプライアンスを遵守しやすいです。
- 常に安定した実行環境
全てサーバー内で処理するので個々のパソコンの性能に依存せず、安定した環境で自動化処理を実行できます。
- 高度な連携機能
AIや基幹システム、他のエンタープライズシステムとの連携機能が豊富なツールが多いです。
ただし連携機能ごとにオプション代がかかるケースもあるのでご注意!
◆詳細解説:サーバー型RPAのデメリット
- 初期投資にコストがかかる
サーバーの準備やソフトウェアのインストール、初期設定などに費用と時間がかかります。3分類の中では断トツで初期コストがかかります。また、初期費用が高額なツールが多く見られるのもサーバー型RPAです。
- 専門的な知識が必要
導入・運用・保守にサーバーやネットワークに関する専門知識を持った人材が必要です。RPAツール自体も難易度の高いものが多く、一定レベル以上のITリテラシーを求められます。また、特定のシステムとの連携や高度な機能を使用するのにはプログラミングなどの開発スキルも別途必要になる場合があります。
- ランニングコストが高い
高度な機能と集中管理機能の対価としてライセンス費用も高額になる傾向があります。ランニングコストを調整できるように必要な機能はオプションで追加していく料金設定のツールも多く見られます。
◆詳細解説:サーバー型RPAが向いている企業
- 大規模な自動化を推進したい企業
全社的な業務効率化を目指し、複数拠点を横断した自動化や、複数のユーザーで多数のロボットを運用する自動化を実現するならサーバー型RPAがおすすめです。
- AIやAPIを利用して複雑な業務を連携して自動化したい企業
複数のシステムを連携させたり、高度な判断ロジックを組み込んだ自動化はサーバー型RPAが得意とする分野です。AI連携しているツールも多く見られます。
- 高いセキュリティと統制が求められる企業
セキュリティ管理、RPAロボット管理、ロボットの実行管理を一か所にまとめられるのはサーバー型ならでは。統制のしやすさは3分類中随一です。金融機関や官公庁などの情報管理が厳格な組織に適しています。
- 専任のIT部門やRPA推進チームがある企業
サーバー型RPAの導入には導入・運用・保守を専門的に担当できる体制が整っていることが望ましいです。逆に人材不足などで体制を整えられない場合はサーバー型RPAの導入はお勧めできません。
◆主なサーバー型RPAツール
UiPath Enterprise Platform
Automation Anywhere Enterprise A2019/Automation 360
Blue Prism Enterprise
BizRobo! Enterprise
WorkFusion Intelligent Automation Platform
3)クラウド型RPA
クラウド型RPAはクラウド上で動くRPAです。RPAの実行環境や管理機能がクラウド上に提供され、ユーザーはWebブラウザなどを通じて利用します。
デスクトップ型RPAのようにインストールしたパソコンを占有することはありませんし、サーバー型RPAのようにサーバーを構築する必要もありません。物理的な制約がなく、今この瞬間にでもすぐに導入できる軽やかさが最大の魅力です。
一方で、インターネットに繋がっていないと使用できない、クラウド上で操作できるシステムしか自動化できないといった制限もあります。クラウド限定の制限をはずしデスクトップアプリも操作できるようにしたハイブリッド型のRPAもオプション契約などの形態で提供されています。
安価な料金体系のツールが多いのですが、料金の幅が広く、低コストで最小限の機能を使用できるツールと高コストでサーバー型並みに高機能なツールが混在しています。
◆詳細解説:クラウド型RPAのメリット
- インフラの準備が不要
RPA専用パソコンや サーバーなどの物理的なインフラを自社で用意・管理する必要がないため、導入が容易で迅速です。思い立ったその日に導入可能なRPAです。
- 場所を選ばずにアクセスできる
インターネット環境があれば、どこからでもRPAの設定や管理、実行状況の確認ができます。災害などで自社パソコンが全滅しても他のPCからRPAを操作できるので、最もBCP対策に優れています。
- ランニングコストをおさえやすい
比較的安価な料金設定のものが多く、従量課金制など利用状況に応じた柔軟な料金プランが提供されることが多いです。特にRPAロボットの利用頻度が少ない場合はランニングコストをおさえることができます。逆に一定以上利用する場合は割高になる可能性もあるのでご注意。
- クラウドサービスとの連携機能が充実している
他のクラウドサービスやSaaSアプリケーションとの連携機能を備えているツールが多くみられます。ただし連携機能はオプションになる場合も多いので、プラン内容はよくご確認ください。
◆詳細解説:クラウド型RPAのデメリット
- インターネットが繋がらないと操作できない
インターネット接続が必須です。セキュリティ上の設定などでインターネットに繋ぐことができない環境には導入できません。ネット回線が不安定な場合はRPAロボット開発・ロボット実行ともに影響が出ます。
- セキュリティ面の課題
RPAが取り扱うデータをクラウド上で保存・処理するため、クラウド上のセキュリティ対策が不十分な場合、情報漏洩リスクが高まります。ツールによってはRPAによる個人情報や機密情報を含むデータの取り扱いを自体を禁止している場合もあります。
- クラウド上に無いシステムとの連携が難しい
そもそもクラウド上にあるシステムしか操作できないツールや、別途オプション料金が発生するツールが多いです。デスクトップ上にあるExcelやアプリ、オンプレミスの基幹システムなどを操作・連携するような自動化には向きません。
また、オプションでデスクトップ上のアプリを操作できるようにした場合は、RPA起動中のパソコンの占有や個々のパソコンの管理の難しさといったデスクトップ型RPAと同じ制約が発生します。
◆詳細解説:クラウド型RPAが向いている企業
- 最低限の自動化で良い中小企業やスタートアップ企業
とにかく初期投資とランニングコストをおさえて手軽にRPAを導入したい企業に適しています。
スタートアップ時であればロボットの稼働率も低く、従量課金制の恩恵も受けられます。
ただし、安易なツール選択はかえって高くつく危険もあるので、先々のことはよく考えておきましょう。
- 複数の拠点やリモートワークが多い企業
インターネット環境さえあれば場所を選ばずにアクセスできるので、複数拠点での利用や在宅勤務などのリモートワークが多い企業におすすめです。
- クラウドサービス、SaaSアプリケーションを多く利用している企業
他のクラウドサービスとの連携がスムーズに行えるツールが多いので業務効率化を進めやすいです。
クラウド型RPAのクラウド上のシステムしか操作できないというデメリットも軽減されます。
◆主なクラウド型RPAツール
Robotic Process Automation (RPA) on Microsoft Power Automate
Zapier
IFTTT (If This Then That)
Workato
Make(旧 Integromat)
UiPath Automation Cloud
Jooto RPA
失敗しない!RPAツール選びの重要ポイント
デスクトップ・サーバー・クラウド。どの分類のRPAが自社に向いているか見当がつきましたか?
続いて更に詳細なRPA選択時の重要ポイントを解説します!
1)自社の自動化ニーズの明確化
- 自動化したい業務を洗い出す
現在人の手で行っている業務の中から自動化したい業務を洗い出し、具体的な業務プロセスも精査しましょう。整理してみたら自動化以前に不要な業務だったという場合もあります。
- 現在の業務における課題やボトルネックの把握
そもそもRPAで効率化すべき業務なのでしょうか?課題やボトルネックによってはRPAよりも適したITツールがあったり、運用ルールの変更などの方が効果的な場合もあります。
- 自動化する範囲の目標を定める
一部だけRPAで自動化するのか、業務プロセス全体を最初から最後までRPAが担当するエンドツーエンドの自動化を目指すのか、業務ごとに確認しましょう。導入するRPAツールに必要な機能や費用対効果などの検討に役立ちます。
◆これが足りていないと陥るRPA導入失敗ケース
1) RPA導入の目的が不明確なまま、ふわふわと曖昧な期待を抱いている
2) 現場のニーズを確認せずに突き進んだ先が行き止まり
3)あれもこれもできる!すごーい!でもそれって機能過多・オーバースペックでは?
4)費用対効果の検討が不足していた
6)今しか見えていなかった……将来性の考慮不足
7) 無料版・安価なRPAツールに期待しすぎ
ここがしっかりできていないと、だいたいの失敗の穴にはまります。
2)RPAツールの機能を確認
- 必要な機能を備えているか
操作できるアプリの制限、画像認識の精度、要素認識機能の有無、計算機能、文字列加工機能、OCR機能、データ連携、API連携、AI連携、拡張機能の有無など、業務自動化に必要な機能があるか確認しましょう。安いけど最低限の機能しかなくて何も自動化できなかったなどという安物買いの銭失いは避けたいところです。
ベンダーとの打ち合わせやお問い合わせなどで、自動化したい業務に必要となるパソコン操作を具体的なあげて確認するのも有効です。更にトライアルで機能を一通り確認して自動化イメージを膨らますことができれば安心です。
- 動作環境の要件
必要な機能がそろっていても、自社のパソコン・サーバー・インターネット回線などがRPAの起動に耐えうる環境でなければ、起動すらできなかったり、期待したように動かなかったりします。
- オーバースペックで難解になっていないか
高機能になればなるほど、操作性は複雑で難解になりがちです。なんか凄そうだけど多分使わない機能や設定などが操作性の邪魔になっていないか確認しましょう。
- 既存のアプリ・システムとの相性
デスクトップアプリ、基幹システム、クラウドサービスなどがRPAで操作・連携できるか確認しましょう。
「画像が毎回変わるので画像認識機能だけだと太刀打ちできない」「要素認識で操作できないようにセキュリティのガードが入っている」など、実際に操作してみないと分からない相性もあります。可能であれば導入支援ベンダーにRPA操作が可能か確かめてもらうのがおすすめです。
- セキュリティ要件の確認
データの暗号化、パスワード保護、ロボット更新制御、アクセス制御など必要なセキュリティ要件を満たしているか確認しましょう。特にクラウド型RPAの場合は機密情報や個人情報の取り扱いができないツールもあるのでご注意ください。
- 使いやすさ・操作性
まずはプログラミングなどの専門知識が必要なツールか確認しましょう。ノーコードのツールは基本的にプログラミング不要です。ローコードと書かれているツールの場合は部分的にプログラミングが必要だったり、高度な機能のみプログラミングな場合があります。社内人材のITスキルと併せて検討しましょう。操作画面やヘルプなどが日本語対応しているか、直感的な操作が可能かなども重要です。実際にRPAの操作を担当する方に確認してもらいましょう。
- 導入事例
自社で自動化したい業務と似たような業務の自動化事例があるか確認しましょう。RPAの利用プランが何か、導入支援ベンダーのサポート契約や、有料オプション・他の連携ツールの併用等をしているかの確認もお忘れなく!
3)サポートと学習コンテンツの確認
- ヘルプサイトやナレッジサイト
ヘルプや小技などをまとめたナレッジサイトをウェブ上に公開しているツールも多くあります。そういったサイトの有無と、使用感などを確認しましょう。ツールによってはユーザ限定で公開している場合もあるので、その場合はトライアルを申し込んだり導入支援ベンダーに相談して内容を確認しましょう。
- マニュアルの分かりやすさ
ちゃんと読めるマニュアルか確認しましょう。単純に文章が分かりにくいもの、専門用語が多すぎてITリテラシーが高くないと読みこなせないもの、そもそも日本語のマニュアルが存在しない場合もあります。基本機能のマニュアルはあるけれど、拡張機能や高度な機能のマニュアルは整備されていないといったケースもあるので、余力があれば使用する予定の機能のマニュアルはざっと目を通しておくと安心です。
- サポート窓口
困った時に問い合わせることができるサポート窓口が存在するか確認しましょう。トライアル中に実際に問い合わせて、技術サポートの質や対応スピードなどを体感しておくのもおすすめです。
- 学習コンテンツ
導入直後はRPAツールの勉強から始まります。自主学習できる学習コンテンツか、学習支援してくれる導入支援ベンダーが存在するか確認しましょう。
◆これが足りていないと陥るRPA導入失敗
2) 現場のニーズを確認せずに突き進んだ先が行き止まり
5)学習コンテンツやヘルプはそろってる?サポート体制の確認不足
7) 無料版・安価なRPAツールに期待しすぎ
4)各種コスト:導入・支援・運用・保守
- 初期費用
RPAツール自体の初期費用、RPA専用パソコンやサーバーとそれらの設定費用です。
初期費用無料のツールもああります。
- ライセンス費用
月額費用、年額費用、ロボット数やロボット実行数による従量課金などの料金体系を確認しましょう。契約期間の縛りがある場合もあります。
- 導入支援費用
スムーズな導入には導入支援、学習支援、学習支援が役立ちます。RPA担当人材のITスキルにあった支援サービスの検討と学習に必要な時間的コストも把握しましょう。
- ロボット作成代行費用
RPAは自社で作成できるのが効果的かつ経済的なのですが、人材不足などで作成を代行せざるを得ない場合や、導入をスムーズにするために初回のロボットだけ作成代行を依頼する場合があります。社内人材のリソースやITスキルをすり合わせて作成代行の要否を検討しましょう。
- 運用費用と保守費用
RPAは長期間使用し続けることで効果を上げるツールであり、定期的なメンテナンスが必要なツールでもあります。長期的な運用・保守にかかるコストを把握しましょう。
5)RPAツールの拡張性と将来性
- 将来的な自動化業務の拡大や変更への対応力
ロボット数やロボット実行数の上限や機能制限などで、RPAによる自動化の範囲が頭打ちになる可能性がないか確認しましょう。制限を解除するために上位プランに変更すると費用がぐっと上がってしまう場合もあります。
- RPAツールのアップデート状況
アップデートの頻度や新機能の実装予定などを確認しましょう。OSやシステムへのアップデート対応のスピード感、ITの進歩に伴って必要になる新機能の実装可能性などが見えてきます。長いお付き合いができるRPAツールを選びましょう。
- RPAツールのアップデートの簡単さ
アップデートがあっても対応しにくかったら意味がありません。アップデートのお知らせの届き方、自動アップデート機能の有無、アップデートの手軽さなども確認しましょう。
高機能なRPAが最適とは限らない!自社にあったRPA選択を
デスクトップ・サーバー・クラウドの三分類から、詳細なRPAツール選びのポイントについて解説しました。必ずしも高機能なRPAが最適ではなく、様々な切り口で自社にあったツールを選択することが大切です。
しかし、ツール選びもなかなか骨が折れる業務です。
「自社の自動化ニーズの明確化を手伝って欲しい」
「自社にあったツール選びのチェックをする余裕がない」
「誰かに選んでもらって、ポイントをおさえた選択結果だけ教えて欲しい」
などと思った方も多いのでは?
RPAのツール選びの時点で心が折れそうになった方は弊社にご相談ください。
岡山を中心に中小企業のRPA導入支援を行ってきた経験をもとに、業務整理とRPAツール選択をお手伝いいたします。まずは無料相談にお問い合わせください。
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