RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは?導入のメリットは?基礎知識を分かりやすくご紹介
2023.12.01
RPAとは?
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、人間がパソコンで行う業務を代行してくれるソフトウェアロボットのことです。
パソコン上での業務の手順を覚えさせることで、以降はロボットにその業務を任せることができます。
一定の操作を繰り返し行う業務、いわゆる定型業務と呼ばれるものと相性がよく、業務効率化や品質向上のために活用できます。
▼40秒で学べるRPA紹介動画
RPAが注目される理由は?
少子高齢化による人手不足
日本では急速な少子高齢化により、労働力人口の減少が大きな課題となっています。
今後の事業継続のためには、事業体制の抜本的な見直しはもちろん、生産性の向上が必要不可欠です。
RPAを活用して定型業務を自動化できれば、従業員一人あたりの生産性を高めることに繋がります。
業務の属人化を抑止する
人材が限られてしまう中小企業では、特定の担当者に業務の知識やノウハウが依存してしまいがちです。
このように業務の属人化が起きると、担当者の急な休職や退職により業務が滞ってしまう恐れがあります。
RPAの導入をきっかけに業務を見直すことで、属人化を抑止するだけでなく、より効率的な業務フローへの改善も期待できます。
RPAに向いていることは?
RPAは「手順が決まっている業務」や「誰がやっても同じ結果になる業務」が得意です。
例として、次のような作業に向いています。
情報収集
特定のWebサイトにある特定の値を取得し、決まったファイルに転記する、といった作業ができます。
- 不動産サイトの住所や築年数、家賃等の物件情報を収集
- 特定のキーワードでオークションサイトを検索し、出品物の品名や価格を収集
値の照合
フォーマットが決まっているデータに対して、指定した項目の値の正否を自動で確認できます。
- 各拠点から集まった出納帳データの日付、拠点名、勘定科目や金額が入力されているか確認
- お申し込みフォームやアンケートフォームから送られてきた項目に抜け漏れがないか確認
データや通知の送信
指示された業務が終了したら、作成したファイルや通知を送信できます。
- 売上集計等の月次業務の実行終了後、関係者にチャットで通知
RPAはこんな方におすすめ
定型業務に多くの時間を費やしている
毎月発生しているその業務は、人がするべき業務でしょうか?
「パソコン上で」「決まった作業」であるなら、RPAに任せて浮いた時間を別のことに使いたくありませんか?
・新規顧客獲得の施策などもっとクリエイティブな業務
・従業員のスキルアップ
ヒューマンエラーを解消したい
単純な業務を人が行うと、慣れや気の緩みからどうしてもヒューマンエラーが起こりがちです。
教えられた手順をきっちり守るRPAに任せてしまいましょう!
人員を増やす余裕や教育の時間がない
せっかく人員を増やせたとしても教育には時間が必要ですし、その人が退職したら別の人を雇い直して、また教育して…の繰り返しになってしまいます。
しかしRPAであれば退職や欠勤の心配がありません。
RPA導入のメリット・デメリット
メリット
- きっちりと手順を守るのでヒューマンエラーが起こらない
- 24時間365日業務をしてくれる
- 欠勤や退職のリスクがない
- 人件費や工数の削減につながる
- 浮いた時間をもっと付加価値の高い業務に使える
デメリット
- RPA導入から定着までにトライ&エラーが必須
- 使用しているシステムやウェブサイトに変更が生じたらメンテナンスする必要がある
- RPAが行っている業務の手順に変更が生じたらメンテナンスする必要がある
- 人間の判断が必要な業務はできない
RPA導入のよくある失敗
RPAの得手・不得手を理解しないまま導入してしまった
RPAはとても便利ですが、どんな業務でも代行できるわけではありません。
「3つの画像のうち、一番イメージに近い画像を選ぶ」といった人間の判断が必要になる業務や、「今日はこのフォルダにファイルを保存したが、明日は違うフォルダに保存する」といった毎日手順が変わる業務には不向きです。
逆にいえば、人間の判断が不要であり、手順が定まっている業務にはとても向いています。
RPAの導入目的を定めていなかった
「何のためにRPAを導入したいのか?」
導入がうまく行かない場合、この「何のために」が定まっていないケースがよく見られます。
RPAの導入は、それ自体が目的ではなく、あくまで業務の生産性を向上させるための手段です。
- どのような理由でRPAを導入したいのか目的を明確にすること
- RPAの導入により浮いた時間を何に充てたいかを明確にすること
- 上記の内容を社内に浸透させること
RPAの導入を成功させるには、この三つが非常に大切です。
RPA導入後の運用ルールを決めていなかった
RPAは導入出来たら終わり、ではありません。
現場の混乱を防ぎ、運用を定着させるためにも、運用ルールを定めておきましょう。
例えば、RPAが処理を実行中のパソコンは、基本的には処理終了まで操作できません。
誤って人が操作するとロボットの誤作動を引き起こす恐れがあるためです。
たくさんの業務を任せれば、そのぶん人が操作できない時間が増加します。
RPAツールが動くパソコンは〇時から〇時まで操作できる、等のルールをきちんと決めて、関係者に周知しておきましょう。
RPA導入後の運用担当者を決めていなかった
「RPA導入のメリット・デメリット」でも触れたように、業務で使用しているシステムや手順そのものに変更が生じた場合はメンテナンスをする必要があります。
運用担当者が決まっていれば話はスムーズですが、決まっていないといつまでもメンテナンスが後回しにされ、ついにはせっかく導入したはずのRPAの運用そのものが停止してしまいかねません。
そのような事態を避け、現場に定着させるためにも、会社の中で運用担当者を決めておくことを推奨します。
RPAツールを選ぶポイント
使いやすいツールであること
RPAの運用担当になる人が、必ずしもITツールに慣れているとは限りません。
そのためRPAツールはある程度直感的に操作でき、使いやすいものであることが大切です。
困った時に確認できるヘルプサイトやマニュアルがあれば、なお安心です。
しっかりサポートしてくれること
RPAを定着させるには、導入後のトライ&エラーを繰り返していく必要があります。
ヘルプサイトやマニュアルがあっても、担当者だけでは解決できない問題が起きる場合もあるでしょう。
困った時に気軽に相談できる相手がいることは、RPAを定着させるのに重要なため、手厚いサポートをしてもらえるかどうかも見極めポイントの一つです。
まとめ
RPAを活用すれば、劇的な業務効率化も夢ではありません。
ですが導入後はトライ&エラーが発生し、特に導入初期は必ずつまずく場面が出てくるでしょう。
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単純作業はRPAに任せて、皆様の貴重な時間をより付加価値の高い業務に使うお手伝いをさせてください。
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